講 師:猪子寿之氏(チームラボ株式会社 代表取締役社長)
プロフィール:こちらをどうぞ。
テ ー マ:今後のウェブサイトはどうなる?
イベント概要:こちらをどうぞ。
セミナー終了時間の数十分前にぼやーんと質問タイムに入ってしまいましたが(笑)、正直質問タイムでかなり面白い話が聞けましたね。参加されたみなさんの猪子さんの魅力を引き出した質問力に感謝感謝です。
セミナー慣れしている講師のお話しももちろん良いのですが、猪子さんの魅力が参加してくださったみなさんにどれだけ伝わっているかはちょっと未知数で心配。でも、明らかに異才の片鱗は感じていただけたのではないでしょうか。
また、何かの機会に福井に来ていただけたらとと思っています。
では、ここからセミナーログをどうぞ。
・チームラボの目的「日本再生」
(中学校の頃「日本を再生しなさい」という電波が届いちゃったらしい(笑))
技術立国、文化立国
・日本から世界へ。日本文化をベースにした新しいクリエイティブ。
日本にしかできない視点・考え方でチャレンジすべき、まだまだチャンスはある。日本人は、西洋の客観主義を持たない代わりに、主観主義が思想の根底にある。その文化的なバックグラウンドを生かして勝負しよう。
・全ての価値を生む人々に賛歌を。何かを生み出すオタクになってほしい。
(ネット上のテキストで、インターネットは変態のためのツールみたいなもんだ。変態の時代が来た、変体大好きみたいな発言見たことあります。)
・sagool(サグール)は、おもろいものを順番に表示する。
例えばドラえもんと言うキーワードで検索した場合googleならばオフィシャルサイトが出るが、sagoolでは最終話に関するサイトがトップに来るといった違いがある。
知らない好きなものを上手に探すことを考えている。googleは知っているものを探すには物凄く便利だけど、知らない好きなものを探すことは難しい。
・ナゾール、どこでもナゾールの紹介
(なぞるだけで、sagoolの検索結果が出力されるプラグイン。ぜひ使ってね(笑))
・マッチングテクノロジーの例
テキストの内容を分析して、似たような内容の記事を表示し読者にすすめる(iza!)
レコメンデーション記事の表示。
・ガリバーのサイトlabooの例(車の嗜好の相関マップ)
色や、タイプによって車を選択していき、特定の車に達すると、その周りに関連性のある車が表示される。(これは、実際に利用してもらった方がわかりやすいです。)
相関マップは、端的に言うとサイト内のアクセスログを分析して二次元化し、方向性を持たせている。近い遠いだけでなく、方向の違いにも意味がある。
・今後のネットで重要な技術は、サーチとマッチング。
以前のウェブは、サイトマップ-ディレクトリ構造という形でサイト設計していた。
(実例:yahoo不動産)
今後は、サーチとマッチングのテクノロジーだけでサイトを構築する。
・ページ遷移しない。
・マウスのキーボードが別々。
・ファミコンの頃のように。
・世界で通用しているものは、そもそも欧米のルールで戦っていない。任天堂は圧勝している。ITの分野で通用していないというのは、大手ベンダーが通用していないだけのこと。日本人は主観主義が思想の根底にある。この文化的バックグラウンドを活かす。
・「もののけ姫」と「ハリウッド映画」の事例。
ハリウッド映画であれば、一つの結論が誰から見ても成立しがちなのに対し、もののけ姫はそれぞれの登場人物からみた正義が成り立つ。ドラゴンボールのゴクウはそもそも誰のために戦っているのか?オラのためだけじゃん。
・Wiiは凄い。あんなにコントロールしにくいコントローラーはない。でも、身体的にとても楽しい。こういった感覚をソフトウェアに活かしたい。オモロイことで検索させるなんてできないと考えがち。でも、一見できなさそうなことでもできる。
・HONDAのASIMOについて。最新のASIMOは走れるみたい。映像かなんかで見たけど気持ち悪かった。でも、こんなロボット開発プロジェクトが社内で通っちゃう企業HONDAはすごい。実に感覚的。多分意味のわからない会話のやり取りで通しているんだと思う。
・正確には覚えていないんだけど、iPodが流行する前にsonyの出井さんが今後何年間でsonyは利益率5%アップを目指すとか何とか発言していた。その後、iPodが大流行したんだけど、iPodみたいなアイテムは、個人的にはとてもsonyっぽさを感じるアイテムだと思う。ああいった数字目標を全面に出さなかったら、結果は変わっていたんじゃないかと思うことがある。
・任天堂の凄さについて
スーパーファミコンのソフト(F-ZERO)
レースゲームなんだけどドリフトする時に加速するゲーム。普通摩擦で減速する、加速なんてありえない。でも体感的、身体的には加速しているように感じる。主観的事実よりも客観的事実に基づいて実現している。
マリオブラザーズを作った宮本さん。
マリオを作った時、目的・ストーリーなんて同でも良かった。触っているだけで楽しい身体的な感覚を追求・重要視した。
・マンション検索サイトのデモ
サイト内サーチ。サーチとマッチングを用いたサイト制作の実例。
・オモロジックとは?
キーワードに興味がある人にとって興味がある事項。よりディープナ情報。何がホットなのか?
[質疑応答]
Q.sagoolの英語対応は考えているか?
A.英語の対応は、indexの量だけが問題。アルゴリズムについては変更の必要はない。サイトをクロールさせればよい。単純にサーバを増やす金銭的なことだけ。
Q.レコメンデーションエンジンを積んだ中小企業向けのCMSソフト販売は考えていないか?
A.いいアイディア。現在特に予定はないがとてもいいと思う。ぜひ作りたい。中小企業が使うソフトウェアの方が将来的には市場も大きいと思う。
Q.おもろいプログラマーはどうやって作る?採用基準など。
A.理想は「趣味で何か作ったことがある人。」稚拙かどうかは問題じゃなくて、何か作ったという経験が大事。個人的には、人間にはそれほど差なんてなくて、誰でもクリエイティブな仕事ができると思っている。雰囲気作りが大事。否定しない。比較しない。個人主義ではなくチーム主義を大事にしている。
半面、「挨拶ができない」等の常識はちょっと位欠如していても、チームラボでは問題なし。
Q.携帯対応についてはどう考えているか?
A.毎朝起きるとやらなきゃいけないと思うけどやってない(笑)
そもそも携帯の面白さを実感できてない、あんまり使わないから(笑)
sagoolのモバイル版もあるんだよ(でも、よく落ちますけど(笑)(福野さん談))
googleもまだまだ対応しきれていないみたいだし、チャンスだと思っているけど・・・でも携帯もやります!
Q.アイディア発生のプロセスはどんな感じですか。
A.ケースバイケースですね。ディスカッションする時もあれば、自分で決めちゃう時もあるし、細かいことだと現場が勝手に実装させちゃったりもしてます。
Q.プロジェクトのメンバー数について。
A.最小ユニットで2-3人。iza!開発の時、MAXで100人以上同時に動いていた。
Q.大規模ユニットの時に、クリエイティブを発揮できる人は限られているか?
A.おっしゃる通りで、その部分は一つの課題になっている。特にサイト制作では、アイディアは前半に集中してしまう。後半にアイディアが出てきても、開発が進んでいる関係で収拾がつかない。
Q.意見のぶつかりあいにの解決方法について
A.例えばデザイナーの場合、人数分それぞれのパターン数について制作した後で投票を行う。パーツごとに作っては投票する→また作っては投票するの繰り返し。採用された案を基に、他人が更に作り直していく。この作業の繰り返し。
Q.サービスの採算について。
A.単体の採算は考えていない。会社単位で利益が取れればそれでいい。儲かるかどうかというよりも、チームラボとして取り組む子とに意味が歩かないかが判断材料。意味がありそうならやる。