ふくいの逸品創造ファンド事業

有限会社 くらや

越前指物技術を活用した防災建具の商品開発と販路開拓

<活用事業>

  • ふくいの逸品創造ファンド事業
代表者名
倉谷 安治
所在地
越前市
業種
家具・建具製造・販売業
事業内容
伝統建具・防災建具・福祉対応 建具・家具等の製造販売及び防 災・海外事業他
掲載パンプレット
平成20年度 活用事例集

事業活用までの経緯

当社は、創業150年で主に伝統建具・家具等の製造販売を行ってきた。しかし、その内容は「慣例的伝統工芸品」製造の繰り返しで、機能面での革新的新商品の開発ができにくい環境なのが現状である。更に近年は既製品の驚異的増加や間取りの洋風化により、国内全体の建具生産量が急減し、業界の廃業を含めた衰退は急加速度的に進んでいる。
そこで、当社の取締役専務が30年間、消防団活動や多くのボランティアに参加してきた経験を踏まえ、建具業界の発展とこの“ 人命救助” を関連付けはできないだろうかと考え、“ 防災建具” という付加価値の高い独自製品の開発と販路開拓に取り組むことにした。

活用内容

商品の特徴や販売計画などいわゆる“ 社長の想い” の整理を行い、具体性のある事業計画づくりを支援した。「ふくいの逸品創造ファンド事業」採択後には展示会「ふくい元気企業フェ2008」への出展等を通してPRを支援した。
本事業を実施した結果、防災・救命・救助を重視した機能を付加した防災建具の商品化ができた。(商品動画:http://www.bousai-tategu.com/)
開発した商品を「東京国際消防防災展」などに出展したことで、東京消防庁のレスキュー隊員からも好評を得ると同時に、貴重なアドバイスを受けることができ、開発に大いに役立ったほか、大都市圏では地震や多発する火事、扉に閉じ込められる緊急事態の多発など隠れた需要もあることが明確になり、今後の開発にも弾みがついた。
また、マスコミにも多く取り上げられたことで、県外の自治体や消防本部からの問い合わせも増加している。
現時点ではまだ大きな売上には繋がっていないが、越前市役所で初めて防災建具が所内に設置されたほか、教育委員会や福祉関連から説明の要請もきている。
今後は、使用する人の要望に合わせ機能性を高めると同時に、デザイン性や利便性・低価格を追求し、製品価値を高め売上増加に繋げていく予定である。

利用された企業様の声

取締役専務 倉谷 道治 氏

今回のファンドでの取り組みが、曖昧な自己流の開発から管理する開発に移行するきっかけとなりました。開発の難しさとそれを営業に結びつける為の痛みを伴いながらの事業転換、企業 の弱点を克服しながらの前進は大変でしたが、この支援のおかげで製品の開発と自己の開発にとって大きな飛躍の起爆剤になりました。 支援して頂いた多くの皆様に感謝すると共に、今後何とか売り上げに結び付けたいと痛感しています。ありがとうございました。

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